亜熱帯雨林の生き物
〜 不思議な森 〜
亜熱帯の森には本土ではみられない不思議な生き物がいっぱい。
森の特徴は 日記 を参考にしていただきたい。
森の入口にてあたえられたミッションの回答
通称: 絞め殺しの木(ストランダー) 亜熱帯雨林では、ごくありふれた光景
アコウやといったガジュマルといったクワ科イチジク属の成長の早い木が、
まるでもともとあった木を絞め殺しているように見えることから、この名がついた。
写真は、アカギにアコウがとり付いている。
アコウ 高さ:10-20m 幹の直径1-2m 樹皮:灰褐色 大きな葉が特徴
イチジクのような赤い球形の実をつける。
小鳥やコウモリがこの実を食べ、フンに含まれた種子が
アカギやヤシなどの幹のくぼみや枝などに落ちて、着生・発芽。
幹は多数分岐しながら成長。
その周りから褐色の気根が伸びてきて、宿主の木に絡みついていく。
よりたくさんの光を求めて上に成長しながら、根は下へ下へとのびていく。
気根は成長すると、幹のように樹皮が発達し、地面に達して支柱となる頃には幹と根の区別がまったくつかない。
成長の早いアコウやガジュマルが巨大化するのにさほど時間はかからず、
十分な光を得ることができなくなってしまった宿主は、最終的に枯れてしまう。
アカギも樹肌をはがしながら、彼らたちが絡みつくのを防いでいく対抗策で応戦。
亜熱帯の森には、無数の植物種が存在する。
樹木や草の下にはコケ・シダが生茂り、その更に下にはキノコなどの菌類が生息している。
光を奪い合い、自分達の生きる場所をもとめながら、過酷な生存競争が行われているのだ。
ちなみに、この絞め殺し屋たちは、元の木から栄養をとっていないため、
岩の上や塀などの無機物の上にに落ちても発芽し、
絞め殺しの威力を存分に発揮しているところを見ることができる。(国吉家のガジュマル@石垣の街中)
アコウやガジュマルにはキジムナー(焼き物のモデル@米子キムサー館)と呼ばれる妖精が住んでいて、
仲良くなるとお金持ちになるという古い言い伝えがあるそうな。
写真は:ギランイヌビワ (↑と同じくクワ科イチジク属) ギラン(宜蘭)は台湾東北部の港町
イヌは犬ではなくて去ぬ(この字かな?)でいらない、役に立たないという意味らしい。
木の幹に直接、梅のような実がなっている。この実は 幹生花(かんせいか) という。
あるガイドさんによると、この実は食べられるらしいが・・・ 中にコバチが住んでいるので食べない方がいいよ。らしい。
イチジク科は壺の形をした果嚢(かのう)の中で花が咲くため、外から花を見ることはできません。
無花果でいえば、あの実が果嚢であり、その中で花が咲く。 花も一緒に食べているわけ。
このイヌビワ、すばらしい繁殖方法をとることで専門家たちの興味をひいている。
イチジクの仲間はイチジクコバチ(類)という蜂を ポリネーター(花粉の媒介者) として、果嚢の中で飼っている。
蜂といえど 体長2-3mm のちっちゃなコバチ。
イチジクの種類ごとに異なるパートナー(イチジクコバチ)が存在し、1対1の絶妙な 共生関係 を保っている。
イヌビワのパートナーは、イヌビワコバチといわれるイチジクコバチです。
イヌビワは♀花をつける♀株と♂♀両性花をつける両全性株があり、雌性両全性異株。
雌株の♀は花柱が長く、種子をつける ことができる。(コバチが産卵できない)
両全性株の♀は花柱が短く、コバチを育てる ためのもの。
四季のある沖縄では、この季節をもイヌビワは利用する。
越冬できるのは、両全性株の♀のみ。
春になって♀の果嚢からコバチが飛びだすと、あたりは両全性株の♀が沢山なっている。
そこに産卵し、7月頃、その子孫達がたくさん発生する。
7月頃になると、今度は雌株の♀が受粉可能な果嚢が沢山なり、一方両全性株の♀は、ほとんどなくなってしまう。
今度はイヌビワが種を生産する番というわけ。
活動が十分にできない春に、繁殖のためのポリネーターを生産し、夏以後の種をつくる時期のために下準備をし、
コバチが脱出する時期になると、両全性株の♀は、
“さあ、俺さまのために働け。いままで育ててやったんだから”といわんばかりに、自ら口を開ける。
なんとも賢すぎる繁殖活動をする植物。
3.幹に血管がうきでて、でっかい塊に流れ込んでいる木@石垣 @西表
タカサゴシロアリ (ぞわぞわしたい方はどうぞ orz)の巣
タカサゴシロアリは、樹木の高いところに球型や紡錘型の巣をつくり、
そこから地面に向って、長くて柔らかな泥線といわれる土の筋道をつくり、そこを通って活動する。
地面などの腐ったり枯れたりした植物を食べ、分解者として森の重要な存在である。
目立った巣ができていなくても、こげ茶色の泥線がある樹木が森には多数存在する。
それを崩してみると茶色のタカサゴシロアリがでてきます (;'A`)'A`)A`)`))
通常外を歩き回ることはなく、泥線を延ばして食料調達にいくそうな。
巣は柔らかで、琉球アカショウビンなどの鳥などによって容易に穴をあけられてしまうが、
コロニーの活力が大きい場合はすぐに修復可能。
ちなみに、家屋への被害をもらたす害虫ではない。
正式名称は、サキシマキノボリトカゲ@天然記念物
サキシマ(先島)とは、八重山地方をふくむ宮古島から与那国島までの大きな地域の名前。
サキシマスオウノキなど、先島を冠する動植物の名前がたくさんあるのは、生育する地域範囲が由来。
木の上で眠る姿がとってもきゅーと☆
島の開発がすすみ、姿を見かけることがかなり減ってきてしまっているようです。
この時期、亜熱帯に多いのは、ナナフシとザトウムシ
蟲は嫌いなので、調べることはご勘弁を〜〜 (´Д⊂ 蟲のことなんて、知りたくもありませぬ。
白鳥さんによると、最近、八重山の蝶が減ってきたらしい。
探検したこの日もほとんど見かけることができなかった (って、別にいいんだけどw)
珍しい蝶は高値で取引されるらしく、地元民を含む乱獲者が後をたたないらしい。
一体なにがきれいなんだか、わたしには理解に苦しみますが・・・orz
他にもたくさんの亜熱帯雨林の動植物に出会いましたが、そちらは日記の本文(ピナイサーラの滝を登るぞ)にて m(_ _)m