やしがに捜索隊 @ 三日月の晩
〜 其の1 〜
7時ぴったりにきよふくへもどると、白鳥さんがすでにお迎えに来ていました。
さっそくヤシガニがみられるという浜に向かう。 場所は御神崎の灯台の光が右手遠くに見えるところ。
車を降りると、まだ少し明るいとはいえ、闇への入口が広がっている。
蛍が静かに歓迎してくれる。
“これは八重山ボタルではなく、大島マドボタルの幼虫。
ピカピカしないで、ずっと光っているでしょ。 幼虫のうちは24時間光り続けるんですよ”
飛んでいる成虫の蛍も見たが、名前は・・・忘れました orz
蛍の穏やかな明かりは本当に幻想的。
この日は見れなかったが、 八重山ボタル の成虫は一日たったの30分しか光らない。
しかも蝉のように、幼虫期間が非常に長く、成虫になってから 5日〜14日で命が終わる (´Д⊂
人間の目で光っているのを確認できるのは 雄♂。
図鑑によると、雌♀も地面や葉っぱの上で光るらしいが、確認することは難しいらしい。
西表で長年ガイドをしている出戸さん@5/5 ですら、雌の蛍を見たことはないという。
蛍の幼虫は肉食だけど、成虫は水をすすって生きる。
カゲロウのようだ・・・ あれっ、肉食なのはヤゴだっけ!!??
もともと蛍の個体数は雄が雌の数倍。(源氏ボタルは5倍 Σ(゚д゚lll))
雄の蛍はお相手を探すために、あの幻想的な光を放つ
一日30分 x 約7日という限られた時間の中での恋愛
穏やかだけれども、命を燃やして光ると思うと、はかなくて切ないなあ (´・ωヾ)
“懐中電灯は消してくださいね。 蛍に直接当てると、ストレスで光ることをやめてしまいます。
光らないと、その蛍は伴侶を得れぬまま死んでしまい、結果的に個体数を減らし、絶滅への道を歩むことになります。”
懐中電灯をできるだけ蛍が飛んでいる木のほうに当てないように、自分の足元をてらす。
がさがさと音がするたびに、闇に慣れていない私の体は緊張でこわばる。
不気味なタンタンタンという声はカエル 遠くから聞こえるホーホーというふくろう(コノハヅク)の声 高い声と低い声の2種類
キュイキュイキュイキュイ・・・と果てしなくつづくクイナの声
音の正体を知っても目の前にいる白鳥さんなしでは、この場所に立ってすらいられない。
ただですら、蜘蛛やらナナフシやら、嫌いな昆虫の巣窟なのに、真っ暗 orz
(オカ)ヤモリなんかも見つけてくれるし・・・ (´・ω・`)
“ヤシガニは音を頼りにさがします。
9時ぐらいから活発に動き出すから、よおく探してね。
地上でガサガサ大きな音を立てているのは、大ヤドカリや オカガニ ”
と がさっ、と大きな音を聞くたびに懐中電灯を闇に向けて音の主を探そうとしている私に教えてくれる。
目と耳がだんだん闇になれてくると、“よおし探してやるぞ ヤシガニめ!”という気分になってくる。
“ハブはこの辺では出ないし、見かけたことはない”という言葉がなにより心強いw
“ほらっ、ここ。 小さいけれど”と岩棚になったところで白鳥さんが一匹目を発見。
ハサミをふりあげた黒い物体はなんだか不気味(;'A`)'A`)A`)`)) 写真を撮る前に隠れてしまいました。
気を取り直して、次をさがす。
程なく、崖の上のほうにしがみついている ヤシガニ 発見( ̄ー ̄)bニヤリッ
懐中電灯にてらされたヤシガニ君は赤いロブスターのよう。
まだまだ体のサイズは小さいから、捕獲してはいけないとのこと。
ヤシガニの写真が撮れたのはとってもラッキー(^-^)vらしい。 理由は!!?? 聞いてない orz
“もっと大きいのが見たい”というリクエストに快く答えてくれる。
3匹目はコンクリートのブロックの下に住処があるらしく、ちょろっと顔を覗かせてくれた。
さっきの2匹よりひとまわり大きいサイズ。
が、たったの一度きり顔をみせたっきり、地下にもぐりこんでしまった・・・。
結構すばやいのね (´・ωヾ)
ふと木の上に目をやると、つがいのメジロ がお休み中 (゚Д゚,,)
発見者の白鳥さん、おおはしゃぎ。 なかなかお目にかかれないそうです。
頭の向きを交互にしてよりそって寝ている姿はとってもかわいかったです (ノ∀`)
来てよかったなあ・・・。
この出来事は、 白鳥さんの5/22のブログ記事 にも書かれていますw
その向かいの木では木登りトカゲさんがお休み中でした。
ヤシガニ探しもひと段落。
空を見上げると北斗七星が目の前に輝いている。
エジプト・アスワンの空ほどではないが、“降ってきそうな”というありふれた表現ではとても表しきれないほどの満天の星。
浜の生き物を観察しよう。
そこらじゅうをささささささと動き回るのが 幽霊ガニ
とにかくうじゃうじゃいるので、気持ち悪い上に、ゴキブリ並みのすばやさ ((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
この手のものは・・・・やっぱりご勘弁を orz 自然の寵児にはまだまだ道のりは長い。
なにやら卵をかかえたヤドカリさんが海のほうへ歩いていく。
“もしかしたら、放卵の瞬間がみれるかも”と、持ち上げて、ちょっとだけワープさせる。
海のほうへ歩いていって、なんだかおしりをぷりっとさせたかな?
ん〜っ、した?? しなかった?? とふたりで首をかしげる。
“陸上にいるヤドカリは、大潮の晩に海に放卵するんですよ。
でも、この子は水を飲みに来ただけかもしれませんね ('・c_・` )”
ヤシガニも同じヤドカリの仲間、海に放卵するらしい。
ちょっと疲れたかなあと感じ始めた頃、白鳥さんがなにやら折りたたみ簡易椅子を広げ始める。