May 4, 2005

 

 フェリーにて経済格差を思う 〜極貧の物売りの少年〜 

 

 

初フェリー。いくらなのかどきどきだけど、ガイドブックの11LEを信じて、こちらも最後の5LE札を出してみる。

 

お金回収係のおやじの行動が怪しい。( ゚Д゚) !!??

 

手に1LE札をしこたま持っているのにもかかわらず、引き出しからごそごそと25pt札だの50pt札だのを出している。

どうやら“1LEをちょろまかそう(・∀・)”という魂胆らしいのが、みえみえ。

渡された細かい札を数えると2LE

 

早くおつりかえせ、コレじゃ足りないだろヽ(#゚Д゚)”と一喝したら、

気がつかなかったよ”とみえみえのごまかし笑いで、手に持っている1LE札を手渡される。

 

まったく油断もすきもあったもんぢゃない ('`;)

 

なんだかエジ人のやり方に慣れてきたのか、腹も立たない(;´∀`)

これがないと物足りなさも感じてきた 

ごまかそうとするタイミングが一緒なので、

 

すぐにチェック 発見 (゚Д゚,,) 怒りの抗議 で、一瞬にして解決無問題(・∀・)

 

フェリーに乗ってまったりナイル川を見ていると、ポケットティッシュを売っている5歳ぐらいの少年 に出会った。

着たきりのTシャツに半ズボン、裸足。大きな目がなんとも印象的な男の子。

フェーリーの乗客になんとかティッシュを買ってもらおうと必死に走り回っている。

乗客は慣れっこなのか、冷たくあしらうか、無視。

船内を見回すと3人ぐらいの子供が同じようにティッシュを売っている。

一人はこの男の子よりも小さな女の子。ぼろぼろの赤い服に真っ黒によごれた足、ほそすぎる腕。

Σ((((,,゚Д゚)))) あまりの姿に現実を直視できなかった。

 

エジプトの平均収入の低さは、カイロの運転手・シェリーフから聞いていたが、

この子達の直面している貧困はそういったレベルではない。

その日に食べるものすら満足に与えられない、着るものもたった一枚。

友達と遊ぶということも、家族に守られるということも知らずに、

こんな小さい頃からその日に食べるパン代を稼ぐためだけに物売りをする。

エジプト社会は階級社会だが、その階級にも上と下ではおそろしい格差があることを目の当たりにして、声も出なかった。

 

遺跡でバクシーシを強盗のようにねだるだけねだって何もしない大人に怒りを隠せなかった。

(遺跡の番人は、たぶん公務員の為、それなりの給料はもらっているはず・・・)

お前たちは十分な暮らしができているじゃないかと ( ゚д゚)ポカーン

 

彼に“男の子にティッシュを受け取らずにお金を恵んでやりたい”と相談すると、

商売をしているのだから、商品に見合う値段で物を買うべきだ。俺はそうする”と主張される。

男の子を手招きで呼んで、男の子の手からひとつティッシュを受け取り、50ptを渡す。

これだけあったら、今日一日のパンは買えるのだろう。

喜んで他の子供たちがいるところに戻っていった。この男の子とは、明日また会うことになる。

 

今度はなんと横に座っていた女の子が隣の母親の目を盗んで、“バクシーシ(・∀・)”と手をこちらに出す。

髪をきれいに結わえて白いリボンをつけてもらい、かわいらしいフリルのついたワンピースを着て、立派な靴を履いている女の子。

 

イスラムの“喜捨の精神”とはなんぞや、ただのタカリなのか ('`;)

 

本当にバクシーシが必要なのはあの物売りの子供たちだろうと。少なくとも、この女の子には必要ない。

 

んぢゃあ、“バクシーシ(・∀・)”と 私も手を出す

ほらほらっと、催促するように女の子の目をじっとみて、手を彼女に差し出す。

困惑したように黙り込んで、母親の後ろに隠れてしまった。

 

ちなみに、バクシーシを“せびる”ことはエジプト社会でははずかしいことである。

観光客だからとなめてかかっているだけで、地元民にやったら、白い目で見られるのがオチである。

しかも密着した地域社会では生きていけないだろう。

この女の子も母親に怒られていた。

 

東岸に到着、カルナック神殿をめざす。