May 2, 2005

 

 バクシーシ小僧と識字率 <ヌビア村> 

 

 

町の対岸に最初の目的地、ヌビア村がある。

ここは悪名高いバクシーシねだりの村らしいが、休日のせいか村人がほとんどいない。

 

普段なら、カメラを向けると、村人がヌビアの生活らしき行動、

例えばアエーシをつくったり、ヘンナ染料をまぜたり、ガラベーヤを織ったりなど、

それはそれは 絶好の写真構図をつくってくれるらしい のだが。。。

いないものはしょうがない(´・ω・`)

 

結構、楽しみにしてたんだけどなあ。

 

人の気がない村の中をずかずかと探検する。

壁に落書きのような幾何学模様(ガイドブックによると巡礼の絵らしい)がある家、茅でできた小屋(らくだ小屋?)などがあるが、

バクシーシ小僧にちょろちょろつきまとわれて、落ち着いてみることができない。

 

おっぱらっても、どなりつけても、わいてくる ( Д)ゴラー

 

たくましいといえばたくましいが、6-7歳ぐらいでわずかな小銭をたかることを親からおそわり、

生きていかなければならないことを思うと、なんだか悲しくなる。

 

エジプト人は公立での教育を無料で受けられるにもかかわらず、

エジプト全体でみても識字率は55.3%とかなり低い。(ちなみに日本人は99.8%)

しかも、ヌビア人は独自のヌビア語を持つために、公用語のアラビア語が第二言語の習得と考えると、

正式なデータは見つからなかったが、55.3%を下回ることは想像できる。

 

国がどんなに教育制度を整備しても、日々の生活が安定してできる程度の経済力がなければ、

幼い子供たちが最低限の教育を受けることさえままならない。

 

そして、家庭の経済状況に輪をかけて、イスラムのバクシーシという考え方が、その子供たちに、

 

働かなくても、他人にたかってさえいれば、生きていける。

そっちの方がまともに働くよりも稼ぎがいい(・∀・)

 

とある意味“都合のよすぎる解釈”をさせてしまう。

教育を受けられる状況にある子供ですら、バクシーシ稼ぎに日々いそしんでいる子供を街ではちらほら見かける。

大人ですらそうなので、見習うなといってもムリだと思いますが (´д`;)

 

エジプトでは、教育や労働意欲を削ぐ“バクシーシ”が社会問題になっている。

しかし、人々の慣習に根付いてしまった考え方を改善することはほぼ不可能な状況にある。

(“くぎを盗むことで神の苦痛をひとつ減らした”と、人さまから物をぬすむことをよしとしているジプシーの慣習よりましですが。。。)

 

その上、 観光客との経済格差は天と地の差 である。

観光客が必要以上にばらまくお金が、“エジプト人を堕落させる”と現地の過激派を刺激し、

自分たちの命を間接的に危険にさらしていることをもっと考えて欲しい。

 

と、難しいことを考えるも、結局は バクシーシをやりたくない ということを正当化する口実ですなあヽ( ´ー`)

けちなんですよ。根っからのw 

バクシーシ小僧・野郎をおっぱらうには 無視 が一番有効です。

相手にして有益なことはありませぬ。助けが必要なときだけ、“わいろ”としてにぎらせてやりましょう (゚∀゚)

 

少し小高いところに行くと、南のほうに広がる砂漠の中に岩窟墳墓郡がみえる。

この地方を支配していた古代エジプト〜ローマ時代の貴族たちの墓の集落らしい。

人骨がちらばっているらしいということで、ぜひとも行ってみたかったが、時間がないのでファルーカに戻る。

 

お目当ての目的地は遠いのだ(´ー`)y─┛~~

(時間と人ごみの関係上、エレファンティネ島上陸は断念しました。)